こんにちは、Perryです。
家庭や職場で、こういう気持ちになったことはありませんか?
- 子どもが言うことを聞いてくれない!
- 部下がミスばかりしている!
- 同僚の仕事のスピードが遅くてイライラする!
- 友人が待ち合わせに遅刻ばかりする!
このような気持ちになったとき、我慢しているだけでは何も状況は変わりません。気持ちを伝えるためには、言葉にして伝える必要があります。
相手を言い聞かせようとついついキツい言い方になってしまいがちですが、キツい言い方をしてもただ反感を買うだけです。
怒りをぶつけて熱心に語ればきっと相手は分かってくれると思っている方もいるかもしれませんが、残念ながら熱く語ってもうっとうしく思われてしまうだけです。
そんなときは「私」を主語にした【アイ・メッセージ】という方法で自分の気持ちを伝えるようにするのが効果的です。
アイ・メッセージとは?
アイとは、英語の「I」。つまり、「私」を主語にしたメッセージです。
- 洗濯物を取り込んでもらえると【私は】助かるわ~。
- おもちゃ片づけてくれないと、【私は】悲しいよ。
- あなたと一緒に居られて、【私は】嬉しい。
アイ・メッセージの効果
主語を「私」にすることで、自分の感情を伝えることができます。
自分の感情を伝える要素が強いので、「あなたの行動で、私はこう思うんだよ」と相手に自分の気持ちを明確に伝えることができます。
<アイ・メッセージの使用例>
アイ・メッセージでは、洗い物をすることによって伝えた人が嬉しい気持ちになるということが明確ですね。
さらに、「〇〇しなさい!」というように、相手の行動を制限するわけではないので、どう行動するのかは相手の自由です。さほど嫌な気持ちにはなりません。不快感を与えることなく相手に自分の思いを伝えることができます。
不快感がなければ、「〇〇してほしい」という自分の欲求を、相手は受けとってもらいやすくなるのです。
ユー・メッセージとは?
アイ・メッセージに反するものとして、ユー・メッセージがあります。
You、つまり「相手」が主語になったメッセージです。
自分の本音や欲求を言葉にしていないことが特徴です。
- 【あなたは】もっと丁寧にやってよ。
- 【あなたは】私のことを全然分かってくれないじゃん。
- 【あなたは】こんな時間まで何していたんだ!
ユー・メッセージの効果
ユー・メッセージでは、相手の気に入らない点や、やってもらいたいことをストレートに指摘しています。
したがって、相手を非難するニュアンスが多少なりとも含まれてしまいます。
相手の考えを無視した伝え方になるため、聞く耳を持たなくなったり反感を買ったりすることもあるでしょう。
例えば、
このように、相手に要求するような攻撃的な言い方になってしまうと、相手の事情を伝える余地を奪ってしまいます。
責められてしまったら、「あの上司は何もわかってくれない」「一方的すぎる」と相手は思ってしまったり、なかには「あの人だって遅いじゃん」と言い訳を生んでしまうこともあります。
自分の本音や欲求を隠している分、「本当はこうしてほしいのに」という伝えたいことも相手にうまく伝わらなくなってしまいます。
行動を改めさせる伝え方とは、「感じたこと」を言葉で伝えること
私たちが何かを伝えるとき、イライラしてつい感情的になってしまうこともあります。
しかし、感情的になっても相手には何も伝わらないということをご説明しました。
「考え方を改めてほしい」「本当はもっとこうしてほしい」という期待は、相手にきちんと伝わるような言い方をしなければ相手には届きません。
そのためには、「私はこう感じた」というメッセージを言葉の中に含めて伝えるように意識しましょう。
<ユー・メッセージ>
「うるさいから静かにしてよ。」
<アイ・メッセージ>
「お母さん仕事で疲れているの。もう少し静かにしてくれるとお母さん助かるんだけどな。」
ユー・メッセージでは、まだまだ自分の欲求が強い子どもにとっては、母親のメッセージは雑音にしか聞こえないでしょう。
嫌々言うことは聞くかもしれませんが、素直に聞き入れることができず、母親に対する反抗心が芽生えてしまいます。
アイ・メッセージで伝えると、子どもを責めているという印象は軽減されるので子どもは母親のメッセージを受け入れやすくなります。
「疲れている」という感情を聞かされたら、子どもは「お母さんはそういう気持ちだったのか」と相手の気持ちに初めて気が付きます。
「迷惑をかけてしまって申し訳ない」という気持ちになり、母親のことをもっと考えて行動しないといけないという感情が生まれます。
<ユー・メッセージ>
「○○さんは仕事が早いね~。これからもその調子でよろしく。」
<アイ・メッセージ>
「○○さんのように、俺も見習わないといけないな~。」
「○○さんが早くやってくれたから、すごく助かるよ。ありがとう。」
相手を褒める場合でも、アイ・メッセージはかなり効果的です。
ユー・メッセージで仕事が早いと褒められたとしても、本人が仕事が早いと思っていない場合は「たぶん、お世辞だろう」「みんなにも同じことを言っているのだろう」と素直に受け入れられないこともあります。
アイ・メッセージでは、相手の行動を評価することなく「私」を主語にして感想を述べるようにします。
「評価」のニュアンスがなくなることで、素直に相手は受け取ることができます。
<ユー・メッセージ>
「まだこれだけしかやってないのか。なぜもっと早く相談しなかったんだ!」
「もっと早く仕上げてくれよ」
<アイ・メッセージ>
「遅くなりそうだったら相談してほしいな、私は心配になるよ。」
「もうちょっと早く仕上げてくれると、私は嬉しいな。」
ユー・メッセージのような相手を攻撃する言い方は、相手の状況をまったく考慮していません。本当は早く仕上げられない事情があったのかもしれません。一方的な言い方をされれば、当然部下から反感を買われやすくなります。
アイ・メッセージで伝えると、相談するかしないかの選択は相手の判断に委ねられます。たいていの場合は上司の気持ちを考えていなかった自分に反省し、次から相談を持ち掛けようという気にもなります。
相手の気持ちを意識した行動へと、自ら行動を変えるきっかけを与えます。
まとめ
- アイ・メッセージでは、相手に不快感を与えることなく、真意を受け取ってもらいやすい効果がある。
- ユー・メッセージでは、相手を責める攻撃的な言い方になってしまい、不快感を与えてしまう。
- アイ・メッセージで「感じたこと」を言葉で伝えるようにすると、自ら行動を改めるきっかけを与える。
アイ・メッセージで自分の本音をメッセージに乗せることがコツ。
自分の本音を素直に伝えると、責め立てている印象が和らぐだけでなく、「もっと○○してほしい」という自分の思いが伝わりやすくなります。
そして、相手のことを考えて行動するという意識を学ぶのです。
普段から自分の気持ちを言うことに慣れていない人は恥ずかしいかもしれませんが、恥ずかしいものだからこそ、思いが伝わった相手は心を動かされます。
明日から、「アイ・メッセージ」を意識して使ってみましょう。
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