「会社で個人の目標を立てるように言われたが、どんな目標を立てればいいのだろうか」
「目標を立てたほうがいいのは何となくわかるが、めんどくさいからやらない」
そして数日が経ち、「あのときもっと真剣にやっておけばよかった……」と後悔する日が来るのです…。
皆さんはこんな経験はありませんか?
私の場合、一度や二度あったことではなく、何十回と経験してきました。
結局のところ、目標を設定することについてあまり考えたことがなかったから何度も同じ失敗を繰り返すことに気が付きました。わかったような気になっていたのかもしれません。
この記事では、目標を設定することによるメリットから目標設定のポイントについて解説していきます。
目標を持つと人生が変わる!?
いったいなぜ目標を持つ必要があるのでしょうか。
目標を設定することによって得られる効果は次の通りです。
- 時間を有効に活用できる
- 充実した人生を送ることができる
- 心が前向きになれる
時間を有効に活用できる
目標を持つことで、上手に時間を使うことができるようになります。
例えば、「20分以内に資料を作成する」という目標を設定しました。何も意識しないで作成しようとすると30分ぐらいかかってしまいます。目標が達成できれば10分前倒しで完成できます。
そうすれば10分前倒しで他の作業に取りかかれたり、あるいは本を読むなど趣味の時間に費やしたりすることも可能になります。普段やりたいことがあっても時間が足りずに諦めていたことができるようになります。
本来、人間は目標を定めればそれを達成できる力は備わっているのです。
ですが、それを実行しない原因は「意識していない」からです。
先の例で言うと、頑張れば資料を20分で仕上げることができるのです。それを意識しなければ他事を考えてしまい、集中力が切れ、時間を無駄に使ってしまう。やる必要がないものだとわかっているのに、気が付けばスマホを手にしていた、という経験はよくあるのではないでしょうか?
時間は有限です。やらなくてもいいこと、無駄な時間を少しでも減らすことで、やりたいことをやるための時間が生まれます。その時間を有効に使えば、将来やりたいこと・叶えたいことを実現する近道になるでしょう。
充実した人生を送ることができる
目標を持つと、人生はとても充実したものになります。これは目標に限らず、「夢」を持つことも同じことが言えます。
例えば、「フルマラソンを完走する」という夢を持ったとします。
その夢を叶えるためには、体力づくりをしなければなりません。「毎日10㎞ランニングする」「週に一回ジムに通う」など夢を実現するための計画を立て、さらに「一ヶ月後には20㎞走りきる」や「1分タイムを縮める」など細かな目標が自然と発生します。
「実際にフルマラソンを完走した人の話を聴く」という選択肢もあるでしょう。成功へのコツや知識を得ることができます。
少しずつ経験を重ねていくと、次第に「このやり方はダメか」「こうすると上手くいくな」というようなセンスも磨かれます。すると、最初はつらいと思っていたことも楽しくなってくるのです。成功までの過程をコツコツと踏んでいくごとに、やりがいを感じていくはずです。
そして、夢や目標を実現できた達成感から、「今度はトライアスロンにも挑戦したい!」と興味がわき、新たな目標を立てることにも繋がります。モチベーションも上がり、より意欲的に行動できるでしょう。
やりがいや達成感を経験することが日々の充実感を高めていきます。
心が前向きになれる
目標を持つと、前向きに生きることができます。
小さな目標を達成し続けることにより、「やればできるんだ!」という自信も生まれます。
自信が生まれると、「お風呂掃除をする」というような少し気が乗らない仕事があったとしても、精神的な負担は軽くなったりもします。
「20分以内に掃除を済ませる」というような小さな目標を立てたり、
「水回りをきれいにして運気を上げる」など見方を変えたりすると、嫌なことも不思議と軽く捉えることができ、うんと楽に感じられます。
嫌なことの中にも目標を掲げれば、日々のストレスは確実に減っていくでしょう。辛いことが起こってもそれを乗り越える心の余裕ができて、ポジティブに毎日を過ごせます。
目標を立てる上でのポイント
自分がどうありたいかを考える
目標を立てる上で、周りに依存するような目標になってはいけません。言い換えると、周りの意見を気にする必要などないということです。
周りを意識してしまうと、自分が本当はどうありたいのかがわからなくなってしまいます。「○○みたいな人気アーティストのようになりたい」と思ったのなら、その思いを大切にしてください。
周りの環境や自分の能力のことはひとまず置いてください。
批判を恐れず気になることは積極的にチャレンジしていく、憧れの人がいるのならその人みたいな人間になることを目指す、という貪欲さを忘れなければ目標の幅は無限に広がります。
正しいやり方で目標を設定する
将来叶えたいことも見つかり目標も設定できたのに、その目標を継続させなければ叶えたいことも実現できません。継続させるためには、正しく目標を作ることが大切です。
そこで、
- 目標を見える化する
- SMARTの法則
この2つの方法についてお伝えします。
目標を見える化する
文字通り、自分の立てた目標を頭の中に留めておくのではなく、見えるようにしておきます。
成功哲学の提唱者の一人であるナポレオン・ヒルの著書『思考は現実化する』でも同じことが言われております。
見える化することで、
- 実現したいことをハッキリさせる
- モチベーションを維持させる
という効果が発揮されます。
テレビ等でよく受験生が「東大合格!」と書かれた紙を部屋の壁に貼っている場面を目にしますよね。これは絶対に東大に入学するという受験生の意気込みを表わしているだけでなく、しっかりと理にかなった方法なのです。
「三日坊主」という言葉があるように、人の熱意というのはすぐに冷めてしまいます。次の日も一週間後も同じモチベーションを維持するためには、今あなたが目標を立てたこの瞬間の熱意をもう一度呼び起こすしかないのです。
見える化すれば、あとで見た時に本来の目的も思い出すということがあります。
「あ、そういえば英会話の勉強をしようとしていたんだ!」
「でも、なぜそうしようと思ったんだっけ?」
「そうだ、海外旅行をしたかったからだ!よし、もう一度頑張ろう!」
といった具合に忘れかけていた目的も思い出すとモチベーションも上がり、非常に効果的です。
冷蔵庫や壁に貼りだすのが恥ずかしければ、スマホのメモ帳にメモしておくだけでも構いません。要するに、すぐに見られる状態にしておいてください。
SMARTの法則
「SMARTの法則」とは、目標を達成するための成功因子を並べて作られた概念です。
- Specific(具体的な)
- Measurable(測定可能な)
- Achievable(達成可能な)
- Relevant(関連性がある)
- Time-bound(期限が設定できる)
この5つの頭文字をとって「SMART」と名付けられました。ビジネスシーンでも多く使用されており、個人や組織の目標を設定する上で重要になっています。
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制約をつけないこと
「お金がないから無理」「他にやることがいっぱいあってそれどころじゃない」といろいろと制約を自分でつけてしまい、自分の感情をふさぎこんでしまう人も多いです。
自分の人生なのに、自ら我が道を縛りを作って一生を台無しにしてしまうことは非常にもったいないことです。
できるかできないかはあとから考えればいいのです。夢を掲げないことには何も起こらないからです。
今はお金がなくても「ベンツを買いたい」と夢を持っても大丈夫です。その夢を実現させるために「お金を500万円貯める」や「ベンツを乗りこなすに相応しいスーツを買う」などたくさんの目標が生まれてきます。
ぜひ自由に夢を膨らましてみましょう。
設定した目標にこだわりすぎないこと
設定した目標にこだわる必要はありません。
なぜかと言うと、目標ができてもそれが正しいかどうか見直すことが重要だからです。
目標を達成するために行動を進めていくうちに、「この方法は効率が悪いな」と思うときがあると思います。
時代時代によって状況は日々変わります。
その目標に固執するあまり、周りの環境の変化を敏感に察知できずに時期を逃してしまいます。そしてそれは、新たな自分の可能性を潰してしまうことにもなります。
目標を達成することが目的ではありません。理想の自分になることが本当の目的のはずです。諦めたくない気持ちもわかりますが、凝り固まった考えはやめて「目標を再調整する」という勇気を持ちましょう。
目標がなかなか見つからない場合
そうは言ってもなかなか目標が見つからなくて困っている方へ、目標を見つけるヒントをお伝えします。自分に合ったやり方を試してみてください。
思いついたことをすべて書き出す
自分の好きなこと、今の状況、興味があること、嫌いなもの、なんでも構わないので思いついたものを全部紙に書き出してみましょう。文章にしなくても、とりあえずメモをしておくだけでもオッケーです。
書き出したものを眺めていると、「これなら自分にもできそう」という目標が浮かんでくるかもしれません。
また、「そういえばこれをやろうとしていたんだ」とあとで見返したときにリマインドの効果もあっておススメです。
簡単な日記をつける
上記と少し似ていますが、毎日簡単な日記をつけてみるのもおススメです。
今日あった出来事の中に、「こんなことがあってウキウキした」「この人の話を聴いて本当にタメになった」などそのときの感情を書いていくと、自分の性格や興味があることを発見でき、やりたいことが見つかるかもしれません。
日記帳に書くのが面倒な方は、スマホでできる無料アプリもたくさんあります。お好きなものをダウンロードしてみてください。
自分と向き合う時間をつくる
目標が見つからない理由の一つに、「自分のことを知ろうとする機会が圧倒的に減っている」という背景があります。
いわゆる自己分析をしていないからです。
自分の長所、弱点、普段やってしまう癖、楽しいと感じる瞬間はどんな時か、どんなことに目を背けたがるのかなど、どんな細かいことでもいいので振り返ってみてください。
「よく喋る方なので今日は聞き役に徹する」「人よりお酒を飲む量が多いため、毎日の量を減らす」という具合に、自分の性格からヒントをもらい、目標へと繋ぎやすくなります。
もし自分では分からなかった場合は、家族や友人、職場の人からよく言われることを思い出してみましょう。自分では気が付かない一面も知ることができます。
自分ではしていないつもりでも無意識にやってしまっていることを知ることで、それが克服のきっかけになり、明確な目標へと変わるでしょう。
情報をキャッチできるよう常にアンテナを立てておく
テレビや新聞、Yahooニュース等を細かくチェックしたり、近所のお店を散策したりすると、今まで関心がなかったものに心が惹かれていくこともあります。
例えば、「エクササイズの特集番組から健康について考えるようになった」「喫茶店を見て、カフェ巡りをしたくなった」と思わぬところからヒントを得られ、興味が湧いてきます。
いつもと違う視点で周りの情報に目を向けると感受性が磨かれ、「私もやってみたい!」と興味の幅が広がります。
最新情報をチェックする習慣をつけておけば、知識や話題も広がるため、ぜひ癖をつけておきたいところです。
まとめ
理想の自分を実現するための第一歩は目標を定めることから始まります。目標を持っている人と持っていない人とどちらが実現させる確率が高いかは言うまでもありませんよね。目標があるとないとでは結果が大きく違ってきます。
冒頭で説明しましたが、目標を持つことで人生は大きく変わります。
この目標が達成したときにどんな未来が待っているのか、想像するだけでワクワクするような素敵な目標を立ててみてください。
ブライアン・トレーシー
『成功者はたいてい、目標を紙に書いてリストアップする習慣を持っているものです。』
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